東和マッサージ三茶 鍼治療室三軒茶屋 の日記
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肘じん帯の部分断裂
2014.07.11
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肩マッサージ
(ヤフーニュースよりhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140711-00000026-dal-spo)
右肘の炎症で故障者リスト入りしたヤンキース・田中将大投手(25)についてブライアン・キャッシュマンGMが10日(日本時間11日)、電話会見に応じ、同投手の右肘じん帯の部分断裂と全治6週間という診断結果を発表した。
田中将はこの日、ニューヨークからチームドクターらが滞在するシアトルへ移動。同GMによると、チームドクターら3人の診察とMRI(磁気共鳴画像装置)検査の結果、復帰までに最低でも6週間のリハビリ期間が必要と結論付けられた。現時点での腱移植手術(トミー・ジョン手術)は否定したが、リハビリが長期化することになれば手術に踏み切る可能性も示唆した。
7年1億5500万ドル(約158億円)の超大型契約で獲得した右腕の長期離脱。ここまでチーム最多の12勝を挙げているエースの戦列復帰は早くても8月下旬となる。キャッシュマンGMは「落胆しているのは確かだ」と話した。
原因=投げる動作の反復によってMCLが引き伸ばされるからです。
人はボールを投げるとき(特に、ボールに加速を与えているとき)に、肘の内側を伸ばすという、人の体にとって不自然な動作を行います。その際にMCLが引き伸ばされるのです。また、MCLは投球時に使う筋肉のサポートも行っています。人体力学的に理想のフォーム、つまりバランスのとれたフォームでの投球ならば肘への負担は少なくなりますが、変化球を多投したり、フォームのバランスが悪かったり、無理な体勢で投げたり、またウォームアップ不足や長いブランクの後にいきなり全力で投げてしまったりすると、肘への負担が大きくなり、MCLに損傷を与える可能性は高くなると言えるでしょう。
尚、MCLの断裂に関する診断は、触診とMRI診断により行っています。
※MCL=肘の関節は3本の骨によって構成されてますが、このうち、前腕部の内側(小指側)にあるUlnaと、上腕部のHumerusを繋げる役割を果たしているのが、図2のUlnar Collateral Ligament(UCL:尺側側副靱帯)、別名Medial Collateral Ligament(MCL:内側側副靱帯)なのです。
●トミー・ジョン手術とは?
1974年にジョーブ博士が、当時ロサンゼルス・ドジャースのトミー・ジョン投手のMCL断裂に対して行った手術法で、それまで多くの野球選手の選手生命を脅かし続けてきたこの傷害からの復帰に、大きな光明を与えました。この手術成功後、トミー・ジョン投手は170勝を挙げ、2度に渡る年間20勝以上をマークしています。
具体的には、痛んだMCLを、新しいものに取り替えるという方法を採ります。問題は、何に取り替えるのか?という点ですが、ほとんどの場合は、長掌筋という前腕の筋肉の腱を使います。この長掌筋という筋肉は元来、手首を曲げるという働きを持ってますが、同じ働きを持つ筋肉は他にもあり、長掌筋を外しても何ら問題はないのです。中には、生まれつきこの長掌筋を持ってない人もいる(10%弱)くらいです。長掌筋を持っていない人の場合は、膝やつま先の靱帯、腱を使った移植手術を行います。
この手術からの復帰は、早くて7ヶ月であると言われていますが、野球選手、特に投手の場合は、もしもの場合を考えて、1年弱での復帰となる場合がほとんどです。シアトル・マリナーズのジェイ・ビューナー選手は野手であったため、さらに早期での復帰を果たしています。