東和マッサージ三茶 鍼治療室三軒茶屋 の日記
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動物にも東洋医学
2014.04.28
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肩マッサージ
長い連休の方は、すでにゴールデンウイーク中でしょうか?暦どおりの方はとびとびで、いよいよ
連休という感じですね?
最近はペット愛好家もたくさんいらっしゃり、その分病気や老化による障害が出てきたりと、ケアも
重要になっています。動物病院にも、以前はあまりなかったような、犬や猫のアトピーや精神的ス
トレスによる皮膚炎、消化器の不調など人間に近い病気が増えているようです。当然、以前から
の治療を主とする病院が多いのですが、最近は東洋医学を治療に取り入れている病院があるよ
うです。漢方や鍼灸で、アトピーを治療する先生がいらっしゃるようです。
(Haru Pets Clinic HP 臨床例より抜粋 http://www.harupets-tokyo.com/)
東洋哲学には陽(太陽)と陰(月)で物事の生成を二元論的に考える概念があります。それにあてはめれば、犬は陽、猫は陰、の生き物だと思います。
もちろん若い時は、皆陽ですし、年をとれば皆陰、かもしれませんが、生き物それぞれの特徴を大雑把に表現するなら、やはり犬は元気一杯で明るい陽の生き物で、猫はおとなしくて、慎み深い陰の生き物といえるかもしれません。東洋医学的に考えても、犬は身体の中でエネルギーを放つ陽の器管、例えば心臓、肺や胃などを駆使し、その結果年をとると、それらの慢性疾患になることが多く、一方、猫は身体の中で、身体の機能を裏側から支える陰に分類される器管、腎臓や大腸、などを使役するために、年をとって慢性の腎不全や便秘になることが多いです。 ただ人間の場合はすべての病気になるので、どちらかに分類するのは難しいですが、やはり陽と分類される男性は一般的に陽の器管の病気が多く、陰に分類される女性は陰の器管の病気が多いといえるでしょう。 前おきが長くなりましたが、老齢の猫には、慢性の腎不全が多いです。
実際、人間のように人工透析ができない猫の場合、慢性の腎不全で亡くなる場合は、寿命を全う
して、老衰で亡くなることと考えられています。 腎臓病の西洋医学的な治療は、主に点滴治療となります。なんらかの理由で一時的に腎機能が落ちる、急性の腎不全の場合は、もちろんこの点滴治療が第一選択の治療法となります。しかし、年齢とともに次第に腎機能が衰えることになった慢性腎不全では、正常に機能している腎臓の細胞は少なくなっていますので、残っている正常な腎臓の細胞を活性化して、少しでも腎機能を高めようとする、漢方薬を使った治療が有意義になります。 点滴治療は動物病院で継続して行われなければならず、老齢の猫には、かなりの精神的ストレスになりますし、飼い主さんの経済的な負担も大きいです。一方、漢方薬治療はお家で飲ませてもらえばよいので、薬を上手に飲ますことさえできれば、飼い主さんにとっても猫ちゃんにとっても、いろんな意味で、優しい治療法だと思います。
人間にとっても大変参考になる治療法で、自然体の動物たちにはありがたいと思います。
